◆新社会人への提案◆ 投資を始めよう

お金に水をやる男性 家計
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この記事をおすすめする人

この記事は、投資経験がない新社会人のほか、つぎのような人にもおすすめします。

・給与や賞与の他にも収入を得たいと考えている人
・インフレにどう対処したら良いか分からない人
・投資に漠然とした不安があり尻込みしている人

この記事でわかること

この記事では、つぎのことが分かります。

・投資のメリット
・投資を早くはじめた方が良い理由
・投資をはじめるにあたっての注意点

投資を始めよう

投資には、損をするリスクがあります。それでも投資をすすめるのには、2つの理由があります。

1つ目は、資産として現金を持っていても、増えないためです。お財布に入れておいても増えないのはもちろん、超低金利なので、銀行に預金していても、ほぼ増えません。

2つ目は、物価が上がる、言い換えればインフレになると、現金の価値が下がるためです。例えば、いま1,000円のランチは、インフレ率が2%の場合、1年後には1,020円になります。いま持っている1,000円を1年後に払っても、同じランチは食べられません。

現金を増やす

現金の増やし方を、思い付くままに挙げてみます。預金する、宝くじを買う、副業をする、などが考えられます。

預金は、冒頭でコメントしたとおり超低金利なので、わずかに増えるだけ。宝くじは、運任せのギャンブルです。副業は、全面的に禁止している企業の割合が45.1%(出典:パーソル総合研究所「第二回 副業の実態・意識に関する定量調査」)と、ハードルが高いと感じる人はまだ多いでしょう。

そこでおすすめするのが、投資です。

副業ではないので、勤務先に気兼ねなく取り組むことができます。また、損をするリスクがあるとはいえ、リスクを小さくする方法はあるので、運任せのギャンブルとは違います

投資の対象は、株、投資信託、公社債、保険、不動産、金(きん)など多彩です。簡単な知識があれば取り組める投資もあるので、自分のレベルに合うところから始めやすいのも、おすすめする理由です。

現金の価値を維持する

インフレに対して現金の価値を維持するには、現金を増やす必要があります。先ほどの例でいえば、ランチが1,020円に値上がりするなら、持っている1,000円を1,020円に増やす必要があります。

投資で損をするくらいなら、現金の価値が少しくらい減っても構わない、という人もいるでしょう。しかし、いまから毎年2%のインフレが10年続くとすれば、10年後、いまの現金の価値は、約20%も減ってしまいます

インフレになると、現金の価値は確実に下がります投資をすれば、100%確実ではありませんが、現金を増やせる可能性があります。その可能性こそ、投資をおすすめする理由です。

できるだけ早く始めよう

投資は、できるだけ早く始めることをおすすめします。理由はいくつかありますが、簡単にまとめると、短期間よりも、長い期間にわたって取り組むほうが、リスクを小さく、かつ、利益を大きくできる可能性が高まるからです。

知識と経験を身につけるには時間が必要

投資のはじめの一歩を踏み出すには、入門書をどれか1冊読めば十分です。

ただし、長い間にわたってリスクを抑えながら、利益を上げるためには、知識と経験が必要です。

知識は、経済全般や、投資という取り組み自体に関するものが中心になります。投資の対象やスタイルにもよりますが、一朝一夕に、十分な知識を得ることはできません。

経験は、言うまでもなく量に比例して身につくので、時間が必要になります。

知識と経験は、片方だけ積み上げるより、同時並行して積み上げることで相乗効果が生まれます。経験を伴った知識は、身につきやすいものです。経験ばかりでなく知識の裏付けを加えることで、より適切な判断ができるようになります。

知識と経験をバランス良く積み上げるには、時間がかります。その代わりに、より適切な判断ができるようになることで、損をするリスクが低くなり、利益を得られる可能性が高まります

利益がさらに利益を生む

投資で利益を出すことができれば、その利益を元手に、さらなる投資ができます

仮に、100,000円を投資して、毎年4%ずつ利益を上げることができるとします。その利益を再投資しながら10年間続けると、最初の100,000円は、148,024円※になります。(※ 税金は考慮していません。以下同じ。)

このうち利益の再投資から生じた利益は、148,024円ー100,000円ー100,000×4%×10年=8,024円です。8,024円は、自分が稼いだお金ではなく、投資の利益を元手にした利益です。

投資期間が20年なら、最初の100,000円は、219,112円となります。利益の再投資から生じた利益は、219,112円ー100,000円ー100,000×4%×20年=39,112円です。最初の10年での利益は8,024円ですが、次の10年で31,088円も増えています。これが、利益が利益を生む「複利効果」です。

複利効果は、時間が長くなるほど大きくなります。

少ない資金でも始められる

投資は、まとまったお金がなければできない、と思われているかもしれません。しかし、月々100円から投資信託への積立投資ができる、という証券会社もあります。金額的には、かなり敷居が低くなっています。

さすがに100円は少ないので、例えば、25歳から毎月1万円ずつ投資するとします。年金をもらえる65歳※までの40年間で、480万円も投資できることになります。(※ 現在の年金受給開始年齢)

投資を始める年齢を45歳とすると、投資期間は20年間に半減するので、投資額も240万円になってしまいます。

少額の投資であっても、定期的に長い間続ければ、投資額はかなりの金額になります。知識と経験、複利効果の面でも、期間が長い方が有利になります。自分ができる範囲で、できるだけ早く投資を始めて、時間のメリットを生かしましょう。

分散投資には時間が必要

後ほど、投資のリスクを抑えるための「分散投資」について説明しますが、この取り組みには、時間が必要です。

分散投資とは、投資先を複数にしたり、投資するタイミングを分けたりすることです。

投資先を複数にするには、かなりの資金が必要です。しかし、資金が少ない場合は、一度に複数の投資先に資金を投じられないので、時間をかけて投資先を増やすことになります。

少額投資の場合、投資のタイミングはおのずと分散されますが、まとまった金額の資産を築くには、時間が必要です。

損をしても取り戻せる可能性が高くなる

投資のリスクを小さくすることはできますが、自然災害などの不可抗力的なリスクもあり、リスクをゼロにすることはできません。投資に取り組んでいれば、いつかは、損失を経験する可能性があります。

損失が出たときの対応力は、投資に関する知識や経験を積むほど、強くなります。投資を早く始めれば、対応力が強くなってからの時間が長くなるので、損失が出たとしても、うまく対応して損を取り戻せる可能性が高くなります。

また、損失を取り戻すための時間的な余裕も確保しやすくなります。

投資は余裕資金で

投資は、余裕資金で取り組むのが鉄則です。当然、日々の生活に必要なお金に手をつけてはいけません。

また、投資で得た株などの資産は、値下がりする可能性があるので、いつでも当てにできるものではありません。いざという時の備えとして家計に持つべきお金と、損をするリスクがある、投資で得た資産とは、全く別のものとして扱うべきです。

家計にとってまず必要なのは、備えとして持つべきお金です。これを確保してから、投資に取り組みましょう。

リスクについて考える

投資はリスクがあるからと、尻込みしている人もいるでしょう。そこで、リスクについて、少し考えてみましょう。

リスクは小さくできる

投資のリスクを低減する方策として、一度にまとめて投資しない、という考え方があります。これを、分散投資といいます。

例えば、余裕資金が10,000円あるとして、次のように投資すると、分散投資になります。

・5,000円でA社の株、残りの5,000円でB社の株を買う。
・今日は6,000でA社の株を買い、来月の同じ日に、4,000円になったA社の株を買う。
・5,000円でA社の株、残りの5,000円で金(きん)を買う。
・5,000円で日本株の投資信託、残りの5,000円で米国株の投資信託を買う。

それぞれ、次のように分散しています。

・違う会社の株を買うことで、投資先を分散している。
・同じ会社の株を買っているが、購入する時期を分散している。
・株と金、違う種類の金融資産に分散している。
・日本と米国、違う国の金融資産に分散している。

ある投資未経験者
ある投資未経験者

分散投資には、どのようなメリットがありますか。

1番目の例のように、投資先をA社の株式とB社の株式に分散したとします。もし、A社の業績が不調で株価が下がっても、B社の業績は逆に好調で株価が上がれば、A社の株で生じた損をカバーできる可能性が生まれます。分散しないで、A社の株しか買わなかったら、A社の株価が下がった影響だけを受けてしまいます。

あるいは、2番目の例のように、A社の株を2回に分散して買ったとします。初めは6,000円、翌月は4,000円なので、平均すると5,000円です。例えば、A社の株が5,000円になったとすると、初めに買った6,000円の株だけなら1,000円の損ですが、平均5,000円なら、損になりません。株価の低下リスクに、強くなったわけです。

これらは、分散投資でリスクを低くできる事例です。リスクを低くすることが目的なので、利益を追求するとすれば、ベストではありません。1番目の例なら、A社の株は買わずにB社の株だけ買えば、利益が出ます。

しかし、金融資産の価格が将来上がるか、下がるか、それはいつなのか、確実に分かる人はどこにもいません。そのため、投資先や投資のタイミングを分散して、将来がどのようになっても、大きな損をしないように備えるのです。

この記事の読者には、資金にあまり余裕がない人もいると思います。しかし、悲観することはありません。一度に大きく投資できないことで、分散投資につながるからです。

例えば、A社とB社の株を買うとします。A社の株を買ったら余裕資金が底をつき、B社の株を買う資金がたまるまで半年かかったとすれば、結果的に、投資先も、株を買ったタイミングも異なった分散投資となるわけです。

分散投資に取り組むには、時間が必要です。将来、投資のタイミングが異なる、複数の投資先や金融商品からなる資産を持てるようになれば、分散投資のメリットを実感できるでしょう。

投資はギャンブルではない

投資をギャンブルだと考える人がいます。しかし、投資とギャンブルとは別のものです。

ギャンブルは、賭け金の合計額を、賭けに勝った人に分け与えるものです。賭け金の合計額以上のものは、ありません

投資では、投じられたお金を元にして、何らかの事業が行われます。その事業が成功を収めて、投資されたお金がそれ以上に増える可能性があります。「それ以上に」というところが、ギャンブルとの違いです。

投資は、新たな価値を生む可能性があります。しかし、ギャンブルは、新たな価値を生まないのです。

まとめ

株や投資信託を購入したことがある人の割合は、約3割という調査結果(出典:金融広報中央委員会「金融リテラシー調査(2022年)」)があります。残りの約7割の人は株などの購入経験がない、ということになります。

そもそも余裕資金がない、という人に投資経験がないことは、やむを得ないことです。しかし、多少の余裕資金はあるものの、安全第一、知識に不安あり、損をするのはいや、という人には、無理のない範囲で投資を始めてほしいと思います。

せっかく余裕資金を持っていても、何もしなければ増えませんインフレになると、現金の額面は同じでも、その価値は必ず下がってしまいます。投資は、とても有効な対策になります。

投資は、分散投資などで、損をするリスクを抑えることができる取り組みです。知識や経験を重ねることで、より適切な投資ができるようになります。さらに、少額での投資も可能です。

知識や経験を身につけるには時間が必要です。分散投資や、投資で出てしまった損を取り戻すためにも、時間が必要です。投資の複利効果は、時間がたつほど高まります

投資は、余裕資金で取り組むのが鉄則です。いざというときの備えを、家計に用意できてからになりますが、時間のメリットはとても大きいです。ぜひ、早めに始めることをおすすめします。

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